月. 12月 15th, 2025

楽天で販売したV-1050が、お届け後すぐにお客様より苦情のお電話をいただきました。シリアルNoが掲載写真と異なるというご指摘で返品をご希望でしたので、返品当日に全額ご返金とさせていただきました。ところが返品後に検品したところ、再生ボタンを押しても1回目は無反応で2回目でようやく動き出すという症状や、キャプスタンモーター音がやや大きいことが判明し、さらによく見るとヘッドのPB側に磁性粉の沈着が見受けられ、LEVEL校正用テストテープを回すとPB出力もL/R不均衡でした。外観もよく見るとイジェクトボタンに若干のキズがあり、フロントパネル銘板部分に表面の塗膜に拭き剥がれが見受けられ、楽天掲載写真(上記)と今回の個体(下記)に状態の相違があり、機能面でも見た目からしても劣る個体なのは明白でした。

写真とシリアルNoの相違の件に関しては、アマゾンは代表写真制度ですが、楽天でも出店者あたり1つの型番商品につき1つのカタログページが原則であり、個体毎に複数ページの作成は重複カタログと見なされてしまいますし、カタログページを1個体毎に使い捨てには出来ないのです。そのため商品写真が旧写真のまま、売れた後に在庫を補充する際にコンディション説明のテキスト部分を在庫補充時に個体毎に都度書き換えるという形式で運用してきました。必ず写真と同一の付属物(取説・リモコンや同一銘柄のケーブル)を揃えています。添付するテープや乾電池類はその都度違う銘柄になってしまうため写真には写さないようにしています。しかしこの方法ですと今回シリアルNoの相違以外にもフロントパネル銘板部分に塗膜の剥がれがあることなどがお客様に伝わらない結果となりました。在庫補充毎に写真を都度差し替える方法もあるにはありますが、1つの型番商品を数量2以上で出す場合はどうするのか、購入後にお客様がご自身の購入品URLにアクセスすると在庫補充後は毎回写真が違う個体へと差し替わっていて混乱を招くなど様々な事情がございますので今後の検討課題とさせていただきます。

元々はピンチローラー交換のみで販売していたものですが、追加でPBヘッド汚れ沈着の除去、タクトスイッチ全数(11個)を交換、電解コンデンサ(電源部7個)を予防交換、キャプスタンモーターを松下の同一品へ交換、スピード校正等を行った後テストを行い、既知の症状は改善されたため、この個体はアマゾンにて再販することにいたしました。そもそも今回販売時に当初から部品交換が不十分なまま、ほぼ故障品を販売してしまったこと自体が手抜きでしたので苦情は必然でした。

By 野澤高士

1981年、名古屋市生まれ。

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