火. 9月 17th, 2024

1991年発売の8ミリビデオカメラであるCCD-TR105は、「オートmini」の愛称の通り小さくて軽量なビデオカメラでした。姉妹機種としてはCCD-TR205があり、こちらはファインダーがカラー液晶であること以外は基本性能はTR105とほぼ同じです。同年代の上位機種としては「ビューティフルパスポートサイズ」で有名なハイエイトのCCD-TR705がありました。

我が家では元々CCD-V8を使っていましたが大きくて重く不満でした。小さくて軽く、なおかつファインダーがカラーであるCCD-TR205に先進性を感じて1992年に約13万で新品購入しました。当時TR705は高画質でも高過ぎて予算オーバー、TR105はファインダーがCCD-V8と同じくモノクロなのであまり惹かれず、結局TR205に決めたのです。しかし購入後に使ってみると、TR205のファインダーは確かにカラーなのですが低画素で荒く、マニュアルフォーカス時にピント合わせが難しいのです。モノクロファインダーのTR105にしとけばよかったのではと当時悶々としました。

そしてあれから32年が経ち、忘れがたい機種であるCCD-TR105の商品化に着手。TR205は過去に数台売りましたが、TR105は初めてです。この個体は1999年前後にソニーSSにて修理履歴ありのためリール台の割れはなく、表面実装コンデンサは張替え済みです。しかし電源が入らず、レンズに曇りがあります。

レンズを分解し、グリス揮発によって曇ってしまった前玉をクリーニングし組み立てます。(レンズ後玉はフランジバック調整を要するため一切触りません)。

電源入らずの原因であるDC-DCコンバータ部を中古部品へ交換。劣化が著しい操作SW部と、凹んで見苦しいマイク部を中古部品へ交換。マイク基板の表面実装コンデンサを1個新品交換。そして仮組みしてテストします。

仮組みして動かすとファインダーの映像が大きくボケていてVFフォーカス不良が判明したため、VF基板ごと中古部品へ交換すると同時に交換対象VF基板の電解コンデンサ4個も交換します。RCAピンジャックの光沢が失われくすんでいたため中古部品へ交換します。

組み立ててテスト。正常に動作してます。1日動かした後に売りに出します。動くTR105に32年ぶりの再会を果たしました。

SONY CCD-TR105 8ミリビデオカメラ(Hi8簡易再生可)を出品しました。

1991年頃製造、取説なし、16,000円です。

https://nozawadenki.com/47_958.html

By 野澤高士

1981年、名古屋市生まれ。

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